2016年9月、横浜市大口病院で亡くなった数人の患者の体内から異物が検出される殺人事件があった。この病院では事件発覚前の3か月間で48人が死亡していた。2018年7月7日、逮捕された犯人はこの病院に勤めていた医療関係者だった。
2016年9月、事件発覚の1週間ほど前。興津さんは転倒し右ひざをケガし大口病院へ。痛みは軽かったが傷口が化膿していたため抗生物質の点滴治療のため入院することになった。翌日は猫にエサをあげるために一時帰宅したが、その後は外出許可なしに帰宅しようとしてしまった。この日は担当医が非番だったため看護師では外出許可を出すことができなかった。このできごとが命を奪われるきっかけになる。翌朝、医師に相談した興津さん。血液検査の結果が良ければ午後には退院できることになったが、抗生物質の点滴後に興津さんは腹痛を訴え、午後には亡くなった。この病院ではそれ以前からも不可解なできごとが起こっていた。