各国の為替の値を確認した。大和証券・多田出さんはきょうのドル円予想レンジを155.00~156.50円とし「昨日は円が全面高の展開となった。アメリカの利下げ期待が高まる中、自民党執行部が日銀の利上げに言及したこともあり、来週の日米金利政策会合を控え巻き戻しが続きやすい状況」などと話した。注目ポイントには「為替介入と日銀」と挙げ、「今回の介入は直近の円安を更新したタイミングで発動されたわけではなく、市場は意表を突かれたのではないかと思う。また、アメリカのCPIが市場予想を大幅に下振たところに被せるように介入が行われており、2021年11月10日の”逆CPIショック”の市場に連鎖させる狙いがあったようにも感じられる。2022年の為替介入を振り返ると、9月22日に黒田日銀前総裁が会合後の会見で緩和継続を強調したことで円安が加速し、約24年ぶりとなるドル売り・円買い介入が実施された。その後も円安は続き、10月21・24日の介入を経て11月10日に岸田首相と黒田前総裁が会談。同日の”逆CPIショック”の後押しもあり、結果的には10月21日の高値を天井として2023年1月にかけ、127円台まで円高が進んだ。7月会合で日銀が利上げを見送った場合には円売りが強まり、介入効果が失われる可能性がある。そもそも金融緩和と円買い介入の組み合わせは相性が良いとは言えないため、財務省と足並みを合わせ、日銀が7月会合で国債買い入れ全額の具体策公表と同時に利下げを決定することは十分ありえると考えている」などと話した。
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