文学フリマの出店のカテゴリーは約60カテゴリに分かれている。最近ではブームになっている雑誌のマガジンに由来する「ZINE」という自主制作の冊子が中心に並んでいた。東京の会場の参加者数は都内の書店の一角で始まった2002年は1000人だったが、コロナ禍以降急激に増えて1万人を超え、先月開催されたイベントでは1万8971人と過去最多となった。2002年に評論家・大塚英志さんが文芸誌に投稿して開催を呼びかけたのが始まり。今は有志が実効委員会を引き継ぎ、東京以外にも北海道から岩手、京都、広島、香川など各地で開催されている。イベントに出店していた作家がプロとしてデビューすることもあり、作家・高瀬隼子さんは文学フリマで10年以上活動し、3年前に芥川賞を受賞した。出版の市場は売り上げが減っているが、一方でSNSなどで自身の作品を手軽に公開できるようになっている。ネット上に文章や画像などを投稿できるサービス「note」で公開された小説は漫画、エッセーなど様々なジャンルの作品を集めたコンテストが毎年行われ、今年は過去最多の約7万作品が集まり、受賞作は出版社から本として刊行されたり、テレビドラマなど映像化されたものもある。文学フリマ主催者は「SNSや小説投稿サイトなど気軽に作品を発表できる場が増えてきている。それが紙媒体の本を発表するきっかけになっているのではないか。コロナ禍を経てリアルの場で交流したい人が増えた」と話している。
