岩手県大槌町。ここに震災から15年たった今も家族の帰りを待ちわびる人がいる。岩間敬子さんは大槌町にある災害公営住宅に1人で暮らしている。今も帰りを待ち続けているのが父の伊藤勝一郎さん、当時77歳。自宅の2階から周囲に津波の襲来を呼びかけていたのを最後に、家ごと津波に流された。津波で壊れ炎上した車などからがれきに引火し、何時間も燃えながら漂流した。大槌町では死者行方不明が1219人。うち行方不明は415人と県内で最多。あの日から15年、家にあるのはがれきの中から見つかった父の箸置き。岩間さんが訪れるのは去年8月に完成した鎮魂の森あえーる。まだ遺体の一部さえ見つからない住民など1273人の名前が刻まれている。
