東北を直撃した台風5号はきのう太平洋側から近づき、朝8時30分ごろ岩手県・大船渡市付近に上陸した。このあと東北を東から西に横断し、日本海に出てきょう午前3時頃熱帯低気圧に変わったがまだ雲がかかり雨が降っている。今回記録的大雨になった岩手県では平年の8月1か月の2.6倍の雨が48時間で降ったところもあった。このためダムが緊急放流されるなど災害の危険度が高まった。東北はきょうも大雨に警戒が必要。台風から変わった熱帯低気圧の動きが遅いためこのあとも北海道から東北にかけて雨雲がかかり続けて局地的に激しく降るところもありそう。「モンスーンジャイア」は南西方向からの季節風と太平洋高気圧の縁を吹いている東風が合流して形成された大きな低気圧。モンスーンジャイアの中ではいくつもの雲の渦ができており、熱帯低気圧や台風が発生しやすい状況となっている。平年だとモンスーンジャイアは南の方で発生することが多いが、今年は平年よりも北の日本に近い場所で発生している。さらにいま日本の東には太平洋高気圧が張り出しているので台風が日本に近づくようなルートをたどっている。モンスーンジャイアから新たに台風6号と7号が相次いで発生している。