2025年6月7日放送 4:50 - 5:20 テレビ朝日

テレメンタリー2025
「迫る炎 〜大船渡山火事 運命の1時間〜」

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オープニング

オープニング映像。

テレメンタリー2025
迫る炎 〜大船渡山火事 運命の1時間〜

今年2月に岩手県大船渡市で平成以降、国内最大の山火事が発生した。炎症範囲は3370ヘクタール。鎮火までは一ヶ月以上要した。なぜ炎症拡大したのか?その発生直後1時間の模様を伝える。岩手県大船渡市は東日本大震災で大きな被害をうけた場所。着実に復興の道を歩んできた。山火事が発生したのは海に面した赤崎町の合足地区。午後1時2分に漁港近くにいた人から通報が入った。火は東側の三陸町の綾里へ延焼。大船渡市では今年2月の降水量は2.5mmと過去最小。19日に同じ地域で山火事があり、25日に鎮圧されたばかりだった。この日は昼頃から北西の風があり最大風速8.3mで最大瞬間風速18.1m.。この風の影響でヘリでの空中消火ができず。最大4596人に避難指示が。緊急消防援助隊や自衛隊も24時間体制で消火にあたった。発生6日目には、通常は行わないとされる住宅への空中消火も実施。延焼範囲は初日で600ヘクタール。発生三日目には1200ヘクタール。その後も2000ヘクタール以上に拡大が続いた。流れが変化したのは発生8日目。この日16日ぶりに雨や雪がふり、翌日以降の延焼はとまった。発生12日目にして鎮圧を宣言。延焼範囲は平成以降国内最大の3370ヘクタール。翌日にはすべての避難指示が解除され、自宅へと戻った住民たちだったが、そこで待っていたのは残酷な現実。この山火事で90歳の男性が死亡。住宅90軒を含む226軒の建物が被害をうけた。

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産業の被害総額はわかっているだけで26億円以上。山火事で被災した袖野さん。家族7人で避難所生活をしていると山火事で自宅が全焼したことを知った。東日本大震災の津波で家を失い、実家を増築して暮らしていた我が家だった。三陸町綾里で陸上養殖をしている元正榮 北日本水産は震災で建物が全壊し山火事でも被害をうけ再建を果たしたところの山火事だった。海水をくみあげるポンプの配管が焼け約250万個の養殖アワビが死んでしまった。国内外で山火事の調査をしている京都大学防災研究所の峠さん。鎮火後初めて山に入った。峠さんは分析に出火かた1~2時間の間に樹冠火によって延焼がはやまり広範囲に拡大したという。国内で発生する山火事の多くは地表の落ち葉などに燃え移る地表火だが、その勢いが強まると木の上に燃えうつる。その日1時に通報があったが午後3時には合足地区の東側に煙が大量に流れているのがわかる。煙が合足から6キロ離れた半島の方まで向かっていったことから発生から2時間で600ヘクタール以上延焼したとみられる。

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京都大学防災研究所元正榮 北日本水産合足地区(岩手)大船渡市(岩手)東日本大震災綾里(岩手)

古内さんは午後1時11時の防災無線を聞いてすぐに外に出たという。午後1時45分に古内さんが撮影した映像には漁港近く野山から多くの煙が上がる様子が。同じころの合足地区では黒い煙と赤い炎が激しく吹き出しているのがわかる。合足漁港から1.2キロの小路地区。炭釜さんは午後2時前に避難しようと八ヶ森トンネルへ車で向かう。午後2時前には県道の両側や八ヶ森トンネルの外側が激しく延焼した。港地区に住む新沼さんは山から炎が出ているのを見たという。午後1時54分に高台から撮影した映像には、合足方面から煙が吹き出し、炎に照らされているのがうつっている。合足から2.3キロ離れた三陸町にいた北日本水産の古川さんは会社の裏山が燃えているのを発見した。午後1時57分に古川さんが撮影したものでは分厚い煙が海側へと流れているのがわかる。古川さんはこの時、海を挟んで700m以上離れた対岸の田浜地区でも火柱を目撃したという。合足から2.7キロ離れた場所に住む木下さんは午後2時にこの場所で燃えているのをみたという。木下さんが見た炎と石浜地区の古川さんが撮影した炎は時間と場所が一致。火元の合足から田浜までは山と海を挟んで2.7キロ。証言と映像から燃え広がったのは1時間。

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消防庁 消防研究センター新井場公徳氏は火災発生直後に在る場所で起こった樹冠火が山火事の拡大につながったと分析している。発生の翌日に撮影された八ヶ森。住民たちが燃えているのを目撃した山で、八ヶ森の南西部の谷には黒く焼けた木が並ぶ。この谷で樹冠火による延焼が広がった結果大量の飛び火が発生し1時間後には2キロ以上離れた田浜地区にまで飛び火。谷で向かい合ったお互いの放射熱で激しくなり大きな樹冠火が発生しリアス海岸の複雑な斜面飲む気が延焼の方向を複雑化させたとも指摘。京都大学防災研究所 の峠氏も八ヶ森の南側などに注目している。八ヶ森の西側や南側では焼損が激しい。延焼拡大の要因とみたれる八ヶ森の谷で発生した飛び火。飛び火がどこに落ちるのかの予測は難しく、住宅への延焼の多くは飛び火。田浜地区の延焼では八ヶ森からの延焼によるものと推測されている。午後2時から少なくとも3箇所で確認された。一つは石浜地区の古川さんや、田浜地区の木下さんが目撃したものと場所が一致。一箇所で生まれた小さな火は3370ヘクタールが延焼した。今年は各地で大規模な山火事が発生し、岡山市で565ヘクタール。愛媛の今治市で452ヘクタール燃えた。

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今年発生した7件の火事。この冬の降水量は少なかった。岡山市などの3箇所は過去最も少な降水量だった。山火事発生から3ヶ月。大船渡市では仮設住宅の入居が始まり、被災者が新しい生活へと踏み出していた。袖野さん一家はこの日市営住宅へ。北日本水産も取引先方アワビを買い戻し、養殖再開に向けた準備をしている。しかし20万個のアワビが生きていることが分かった。

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(エンディング)
エンディング

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