文科省は昨年度の不登校児童生徒数が約30万人を記録し、10年連続で過去最多を更新したことを明らかにした。直近2年間では10万人の増加となっており、その背景にはコロナ禍による生活環境の変化などがあるとみられている。こうした事情に対応するため、2016年には不登校児童生徒にフリースクールや自宅などで学習を推奨する教育機会確保法が制定されている。一方で、支援を受けていない不登校児童生徒も全体の4割を占める。こうした中、千葉県の松戸市立小金北中学校ではオンラインでの相談を行うなど積極的な不登校支援を実施している。また、大阪市立加美南中学校では不登校の生徒に向けて不登校支援が手厚い高校やフリースクールの情報を纏めたパンフレットを配布する試みも行われている。一方で、こうした支援も学校単体では限界があるのも事実。各自治体の教育委員会や国、福祉・医療・法律などの専門家の支援も重要だ。