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「大阪府監察医事務所」 のテレビ露出情報

年間6000の遺体の死因を究明している大阪府監察医事務所。死因がわからなかった遺体が運ばれてくる。監察医の吉田謙一さんは暑さが原因で亡くなった人たちを詳しく分析すると、高温環境下で熱中症とは別の要因で亡くなっている人が少なくないことがわかった。80代の女性はエアコンオフの部屋で亡くなっていて死因は心不全が疑われた。血液検査を行うと心不全を悪化させる低アルブミン血症が重症化していた。低アルブミン血症は栄養不足によって引き起こされる。暑さが食欲不振をまねき、持病を悪化させ死につながったとみられる。吉田さんは高温環境下で脂肪肝や糖尿病などの持病を悪化させて亡くなるケースも多くみられるという。熱中症以外に暑さがまねく死は多数にのぼる可能性も指摘されている。日本国内の気温と死亡者数の関係を解析した論文では、統計3万人以上が暑さが影響して亡くなっていた可能性があることが明らかになった。熱中症で亡くなった人の7倍にのぼる。
猛暑と気候変動の関係を調べている今田由紀子さん。用いたのはイベントアトリビューションという解析手法。条件の違う2つの地球をスーパーコンピューターの中につくり比較する。1つは温暖化が進んだ現在の地球、もう1つは温暖化が起きていない架空の地球。気象条件を変えて100通りのシミュレーションを行った。現実の地球は高温を示す赤が多いが、温暖化の起きていない地球はどんな気象条件でも今年のような猛暑にはならなかった。これまで不明確だった温暖化と猛暑の因果関係が科学的に明らかになってきている。さらに温暖化がすすめば健康に大きなリスクとなる猛暑日は現在の1.8倍になるという将来予測もある。暑さの影響で亡くなる人が将来どれくらい増えるのか予測した研究によると、東日本のほとんどは3倍に増加、関西や四国などは4~5倍、鹿児島では10倍に増加するとみられている。
暑さで体調を崩す人たちが搬送されてくる救急の現場。温暖化でこれ以上患者が増えるといまの体制では対応できなくなるとの懸念が広がっている。気候変動が深刻化する地球、命を脅かすケースが世界各地で起きている。今年6月、サウジアラビアでは聖地巡礼中に暑さで1300人以上が死亡した。今、世界で危機感が高まっているのがメンタルヘルスへの影響。40度以上の日が続くアメリカ・アリゾナ州。メンタルクリニックでは暑い日が続くと、心の不調を訴える患者が相次いで訪れる。寝不足やホルモンバランスの乱れるが起きることで心の不調が悪化してしまう。アメリカ国内で暑さとメンタルヘルスの関係を調査した論文によると、気温と自殺率の統計を調べると、平均気温が2度あがった場合自殺者が563人増加するという結果になった。

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