「姫だるま」は一般的なだるまと違い穏やかな女性の顔をしているのが特徴で、この地域では古くから正月の縁起物として親しまれている。現在、竹田市内で唯一、姫だるまづくりの伝統を受け継ぐ後藤明子さんの工房では、年の瀬のこの時期、最盛期を迎えている。姫だるまは、木製の型に和紙などを何重にも重ねて形をつくり、1体1体、丁寧に赤や黄色の顔料を塗るなどすべて手作業で行われる。この製法は後藤さんの家族に代々受け継がれ、現在は4代目がその作り方を継承している。5代目になることが期待される小学生のひ孫・さゆりさんが作業を手伝いに訪れ、完成した人形を箱に詰めるなどしていた。この姫だるまづくりは年末まで続き、年内に約200体つくるという。