葉山加地邸は30畳の開放的なリビングがあり、内装や家具を始め、暖炉なども遠藤がデザインしたもの。照明のペンダントライトは金箔の市松模様という日本の伝統的な柄。遠藤建築の特徴は大谷石の柱。テーブルの角は柱にあわせて加工され、食い込むように配置されていた。専門家の井上祐一氏は、遠藤新は彼独自の建築哲学を持っていたという。それは「全一」という、建物だけではなく家具や照明器具にいたるまで、この家に調和するように総合的にデザインされているという。柱に食い込んでみえるテーブルは、遠藤がこの場所に置くことを前提にしていたため。「部分が相済なす美しさ、それがまた全体に参ずる美しさ そして更に全体が及ぶ美しさ」が全一なる対象として、建築を考えるという考えが遠藤の哲学。テーブルの高さと大谷石のネジがぴったりとあう。リビングに隣接した部屋の扉にあるガラスは位置が少しだけ下に。遠藤は、次の間の床が一段低くなっていることを注意するようにガラス窓の位置を少し下げた。五角形のサンルームは南向きで、一日中日差しが差し込む心地よい場所。六角形をモチーフにした椅子やテーブルも印象的。
遠藤は中二階に、加地の妻や子どもたちのために特別な部屋も作った。手前のスペースは3人の子どもたちがくつろげるライブラリー。その対面は、婦人がピアノを弾くための空間になっている。それぞれの居場所がありながら、常に感じられる家族の気配。一階のリビングの真裏にある部屋は加地が熱中していたビリヤード台が置かれていた。中央の天上は低く、愛煙家だった主のために、換気口が設けられている。まさにここは主のための仲間と過ごす社交場だった。造形の妙と独特の意識が織りなす至極の建築はいかにして生まれたのか?
遠藤は中二階に、加地の妻や子どもたちのために特別な部屋も作った。手前のスペースは3人の子どもたちがくつろげるライブラリー。その対面は、婦人がピアノを弾くための空間になっている。それぞれの居場所がありながら、常に感じられる家族の気配。一階のリビングの真裏にある部屋は加地が熱中していたビリヤード台が置かれていた。中央の天上は低く、愛煙家だった主のために、換気口が設けられている。まさにここは主のための仲間と過ごす社交場だった。造形の妙と独特の意識が織りなす至極の建築はいかにして生まれたのか?
