国内で唯一開放処遇を行う少年院を取材。長野・安曇野市の有明高原寮は1949年に開設。11人が収容され、収容期間は約5ヶ月。高い塀や鉄格子はなく、自然豊かな環境で少年たちの心を育てる。高原寮の一日は朝の誓いの言葉から始まる。集団生活に必要な会話が認められている。畑で20種類以上の野菜を栽培。発達上の問題を抱える少年も増え、指導が難しくなっている。闇バイトに手を染める少年も多い。去年春に収容されたA少年は強い自殺願望を抱いていた。担任の江藤法務教官はA少年を近くの渓流に連れ出し、温泉カウンセリングを行った。高原寮では屋外でのプログラムを積極的に行っている。8月、少年たちは納涼祭で太鼓の演奏を披露。高原寮には地域の人が大勢集まった。A少年は出院式で別れを惜しみ涙を流した。高原寮では出院準備特別講座を行っている。特別講座を受けた少年は、社会に近づいてきた感じがすると話した。