きのう7月1日、山梨県側の富士山「吉田ルート」が一足早く山開き。多くの登山客でにぎわったが悪天候により思わぬトラブルも起きていた。昨日未明、取材班が遭遇したのは強風による通行止めとなっていたのは富士山五合目に向かうルートの1つ「富士スバルライン」である。午前3時に五合目のゲートが開かれる予定だが、次々と車が足止め状態になった。山開きに合わせて来日した外国人観光客たちもトラブルに困惑の表情を見せていた。午前9時ごろようやく通行止めは解除。40年以上毎年富士山登山をする松戸正治さんはここ数年は山頂に登るのは断念していたが、今年こそはとの思いで来たという。きのう富士山の五合目にはあいにくの天気にも関わらず多くの人でにぎわっていた。五合目にある吉田ルートの登山口では今年から始まった新たなルールにより変化も。登山客の手首にまかれたリストバンドは通行料2000円を支払った証明になる。危険な弾丸登山などを防ぐため、新ルールは1日の登山者数を4000人に制限・予約制で通行料を支払うと登山が可能になるという。ルールの変更を知らずに富士山に来た中国人観光客は何とか当日券を購入することができたが、予約制度を知らない外国人観光客が相次ぎ対応に追われる事態になっていた。一方、悪天候の中軽装で登山する観光客もいた。さらに半そで姿にキャリーケースを転がす中国からの観光客も。ゲートが開いてから7時間後の午前10時、松戸正治さんもいよいよ出発した。松戸さんは体調などを考慮して6合目で引き換えしたという。新ルールによる混乱も起きるなか幕を開けた富士山の山開き。登山者撮影の映像には6合目付近では強い風が吹く様子や濃い霧に包まれる様子が映っていた。7合目では強風でしゃがみ込んでしまう人も確認できる。一人で登山口にいた米国人女性に話を聞くと、悪天候の中、息子が一人で初めての登山登頂に挑戦しているという。