日本一危険な動物園として人気だったノースサファリサッポロ。今月10日、突然9月末で閉園すると発表した。ノースサファリサッポロでは、ライオンやカピバラ、アザラシ、亀などおよそ150種類500匹以上の動物が飼育されている。閉園後の動物たちの行き先について札幌市の秋元市長は、具体的な内容を伝えられていないことを明らかにした。FNNの情報公開請求により開示された、札幌市の内部資料に掲載されていたのは獣舎などの写真、違法建築物の数々。ノースサファリサッポロは、開発が制限される市街化調整区域に無許可で飼育小屋など156棟を建て、20年にわたって営業を続けてきた。市は撤去命令を準備していたが、動物園側はそうした中、突然閉園を決めた。残される動物たちの行き先はどうなるのか。札幌市には、市が管理・運営している円山動物園がある。ライオンのオスとメス合わせて2頭を冬は屋内の2つの部屋で飼育している。ノースサファリサッポロのライオンを引き取ることはできないのか質問すると、ライオンは群れを作る動物で、1つの群れにオスは原則1頭だけ。同じ空間でオス2頭を飼育すると傷つけあってしまう恐れがある。更に、肉食動物のライオンの餌代は1頭あたり年間およそ35万円。数を増やせば、更に飼育員の増員も必要になる。ライオン以外の動物についても、アザラシなど水の中に住む動物ならではの課題があるという。円山動物園・前野良史飼育展示・診療担当課長は「(1頭増やすと)水が汚れやすくなるので病気だとか皮膚炎を起こす可能性が出てくる」と述べた。一方、ノースサファリサッポロを運営する会社が、静岡県富士宮市のテーマパーク富士花鳥園の経営権を取得。一部の動物の移送を検討していることが明らかになった。富士花鳥園は、色とりどりの花やさまざまな種類の鳥と触れ合える観光施設。30年以上営業を続けてきたが、今年1月から休園している。先週の市議会で質問を受けた富士宮市の須藤市長は、困惑していることを明らかにしている。また富士宮市の担当者は、運営会社から相談があったことを明らかにした。富士宮市・湯沢智都市整備部長は「2月にこの事業者から漠然とした相談があり、その際には開設時の事業内容と異なる事業が認められないものであることなどを伝えた」と述べた。日本一危険な動物園とうたっていたノースサファリサッポロの閉園まで半年あまり。動物たちの行き先について札幌市は、すべての動物の受け入れ先や移動のスケジュールなどを今月中に報告するよう求めている。
住所: 静岡県富士宮市根原480-1
URL: http://www.kamoltd.co.jp/fuji/
URL: http://www.kamoltd.co.jp/fuji/