太平洋戦争中米国軍に撃沈され784人の子供を含む1484人が犠牲になった疎開船・対馬丸その悲劇を伝える映画の上映会が先月那覇市で開かれた。制作を手掛けたのは生存者の孫・寿大聡。祖父が乗船していた対馬丸のドキュメンタリー映画「満天の星」を2年半かけて制作した。映画では6年前に91歳で亡くなった祖父も登場する。寿大は制作にあたっているさなかに過去に撮影された祖父のインタビュー映像が見つかった。取材を重ねる中で感じたのは対馬丸のような悲劇が今も繰り返されているという現実。寿大は80年前と今の戦争を同時に考える必要があると、映画の中で戦禍の下にあるウクライナにも渡った。先月22日寿大は、祖父が生前欠かすことなく参加していた慰霊祭に参列した。寿大は映画という媒体で構成に紡いでいく、大人や子どもたちに見てもらいたいと話す。