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「小さなジャムとゴブリンのオップ」 のテレビ露出情報

京都アニメーションのスタジオが放火され、社員36人が亡くなった事件からきょうで5年となる。京アニは緻密な作画と動きが特徴で世界中のファンから愛されてきた。事件で亡くなった1人、木上益治さん。「木上に描けないものはない」と言われるほどすご腕のアニメーターでスタッフの育成も担うなど京アニ作品を支えた中心人物だった。そんな木上さんが20代のときに描いていたのがこちらの絵本。登場人物が親しみのある温かいタッチで描かれているのが印象的。この絵本が今月アニメとなり、初めて上映された。今月6日、木上さんの絵本を原作としたアニメが上映された。
上映されたのは「小さなジャムとゴブリンのオップ」。原作となった絵本は魔法使いの見習いの少年ジャムがみずからの心と向き合い、成長する物語。木上さんは「AKIRA」や「火垂るの墓」など数々の名作アニメに参加してきた伝説的なアニメーターだった。今回、絵本のアニメ化を手がけたのはかつての同僚。監督を務めた本多敏行さん。事件のあとに絵本を読み返すとあとがきに子どもたちの夢を拡げる作品を作りたいということばが記されているのに気付いた。アニメ化にあたって大切にしたのは木上さんの強い思いが込められていたシーン。見習いのジャムは魔法使いのおじいさんからパンを手渡され、勇気を持てたとき、このパンが魔法を使わせてくれると言われる。ジャムは勇気とは何かを考えて悩みる。そんなとき、おなかをすかせた友達に出会う。パンをあげると、魔法が使えなくなってしまう。いったん家に帰ろうとしたが、どうしても気持ちが晴れない。悩んだ末、友達の所に戻ってパンを渡すことにした。そのとき奇跡が起こった。パンを渡すことで魔法が使えるようになった。勇気とは、自分よりも友達を思いやることだと表現しているところに本多さんは強く引かれた。思い返すのはいつも謙虚で黙々と作画に打ち込み、自分は一歩引いて後輩たちの育成に尽力していた木上さんの姿。悩んで考え、相手のことを思って行動した結果、魔法が使えるようになったジャムのように勇気を持って行動することが人を成長させる。木上さんの思いをくみ取った本多さんはアニメの最後に原作にはなかったせりふを加えた。このアニメは今後幼稚園などで上映され、子どもたちに届けられる予定。

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