米の価格の下落傾向が続いている。「実った稲を収穫しないほうがいい」と嘆く農家。こう話す背景にあるのは、九州などで収穫が始まっている新米が値下がり傾向にあること。JAが農家に示す「概算金」は、鹿児島では去年より2割減、宮崎では去年より4割減。昨日取材した千葉県の農家では、去年は米価格が高騰し、民間集荷業者の買取価格が、60kgで35000円だったが、今年は15000円の半分以下。従業員の給料をまかなうため収穫を続けているが、そのたびに燃料費や人件費などがかさみ、頭を悩ませている。昨日東京足立区のスーパーで陳列されていたのは、5kg2000円台のコシヒカリ。スーパーの米の平均価格は、今年始めに4400円台だったものが、今月に入るころには、3500円を切った。米を安く提供できる理由について、店の担当者は、「問屋さんではお米が余っている。早めに在庫をなくさないと、新米が入れられない。今後も価格が下がる可能性はある」と話す。農水省によると、全国の民間在庫量は5月末時点で、去年より74万t多くなっている。今年の新米価格はどうなるか。ニッセイ基礎研究所の小前田氏は、去年と比べると3~4割下落しそう。流通経済研究所の折笠氏は、昨年比1000円以上安くなるのではないかということ。
