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「小山田優生さん」 のテレビ露出情報

15秒の動画の中で少女が笑いながら踊っている。動画には「#白血病」という言葉が付いていて、彼女は余命宣告を受けている。彼女は毎日のように動画をシェアし、フォロワーが増えていった。そして彼女は余命宣告の9ヶ月後、亡くなった。不思議なことが起こり始めた。この世にいない彼女の動画を別の人が再編集してシェアし始め、フォロワーはさらに伸びていった。NHKが撮影した彼女のショート動画をあげると再生数は1440万回を超えた。少女の名前は小山田優生さん。
全世界10億人、日本では2000万人以上が使用する動画共有プラットフォーム「TikTok」。シェアされるのはBGMつきの1分以内の短い動画。特徴は独自のアルゴリズムでユーザーの全く関心のない動画もオススメとしてあがってくること。2018年12月7日、1本の動画が不特定ユーザーの元に届く。アカウント名は「優生」。#結果より気持ち、#白血病、#癌、#ウィッグ、#中3が並んでいた。この日から2020年3月まで優生から128本の動画がシェアされた。宇都宮に住む当時15歳の中学3年生の小山田優生さんは7月に白血病と診断され、最初の動画を投稿したときは入院生活を送っていた。闘病中にシェアされる動画でメイクやオシャレにこだわっていた。将来の夢はヘアメイクアーティストになり多くの人を笑顔にすることだった。メイクを学べる学校で夢への道を歩むはずが登校できたのは入学式の日だけだった。SNSには明るい姿を見せるも抗がん剤の副作用で髪は抜け、体の痛みで起き上がれないこともあった。
優生さんが動画をあげるたびにコメントを送っていたメイさん。当時、うつ病に苦しんでいた。かろうじで会社には行くものの、それ以外の時間は部屋に引きこもる生活だった。2019年7月25日、1本の動画が不特定多数のユーザーの元にあがってきた。普段は#しか付いていない動画だが、このときは文章が添えられていた。動画は400万回再生された。この日を境に月1・2本だった動画はほぼ毎日になった。余命宣告前よりも元気に振る舞っているように見えた。ももかさんが動画の中の優生さんに出会ったのは4年前、母親が癌で闘病中だった。中学2年のももかさんが母親を心配しウィッグについて検索したことがきっかけだった。ももかさんの母親は手術したものの余談を許さない状況だった。ももかさんは沈みがちだった母にも優生さんの動画を共有した。
2020年3月29日、いつものように笑顔で踊る優生さんの動画が最後のシェアとなった。この時、病との闘いは限界を迎えていた。この直後、病院での延命治療をやめて自宅に戻ることになった。優生さんが亡くなる5日前の映像が残っていた。SNSをフォローしていた中学校の同級生がガラス越しに声をかけ続けた。2020年4月8日、優生さんは16歳でこの世を去った。スマートフォンに自分に向けたメッセージを残していた。優生さんが亡くなってからしばらくして不思議なことが起こり始めた。4万人だったフォロワーが増え始めたのだ。今では5万6000人がフォローしている。コメントも次々と書き続けられる。優生さんがシェアした動画は128本。フォロワーたちが新たな動画を作りシェアするようにもなった。ももかさんは自作の動画をシェアし続けている。優生さんの家族からプライベートの写真を提供してもらい77本をシェアした。ももかさんの動画に優生さんの熱心なフォロワーがももかさんの動画を楽しみにするようになった。
毎回のように100件のコメントが寄せられる動画も登場した。父・義憲さんのアカウントは優生さんを失った直後から撮りためていた娘の姿をシェアするようになった。福祉施設の責任者として働く義憲さんは優生さんが11歳のときに離婚して以来、1人で娘を育ててきた。義憲さんがシェアする動画には優生さんの動画には無かった肉声も残されている。動画には優生さんに対する思いも記されている。義憲さんのフォロワーは優生さんとほぼ同じ5万7000人になった。優生さんの死から4年、SNS上には優生さんが生前シェアした3倍以上の500本の動画が存在する。
SNS上に広がる優生さんの動画。死後、フォロワーが増えた要因に義憲さんがシェアした1本の動画がある。痛みを伴う検査後の娘を映した動画は480万回再生されている。白血病からの生還を信じて闘病生活を記録してほしいと頼んでいた。明るい姿だけをシェアしていた優生さんには「病気は嘘だ」など心無いメッセージが届くこともあった。義憲さんは病と戦ったありのままの姿を知ってほしいと娘の本当の姿をシェアするようになった。3年前に白血病と診断された15歳のくるるさんは義憲さんのアカウントをフォローしている1人。病気の影響でほとんど中学校に通えなかった。苦しい闘病生活の中で偶然、くるるさんのSNSにあがってきたのが義憲さんがシェアした動画だった。すでにこの世にはいない優生さんを真似て闘病中の自分の姿をシェアするようになった。優生さんの動画をみてからくるるさんに目標ができた。病を克服して優生さんが1日しか通えなかった高校に入りファッションを学びたいと考えるようになった。優生さんがシェアすることがなかった闘病中の動画をきっかけに優生さんに思いを寄せる人がさらに増えた。優生さんの自宅には全国のフォロワーからたくさんのプレゼントが届くようになった。
趣味のフラダンスの動画をシェアしている男性は義憲さんに頻繁にコメントを送るようになった。ツカサさん義憲さんの父親としての姿に心を動かされた。ツカサさんには一人息子がいるが離婚後、関係はこじれて3年間会うことができていない。娘の闘病生活をシェアして480万回再生された義憲さんの動画。熱心のフォロワー以外にとって優生さんが苦しむ姿は大量にシェアされる動画に流れていくもの。SNS上の一部からは義憲さんのシェアに疑問の声もあがっている。兄・義信さんは苦しむ妹の姿がシェアされることに複雑な思いを抱えている。優生さんの幼馴染から「優生の命が軽く扱われている」と言われ、その思いを強くした。優生さんがシェアした動画以上に反響を呼ぶようになった義憲さんの動画。月命日に義憲さんは1本の動画をシェアした。
優生さんが亡くなり4回目の春、義憲さんは桜を撮影していた。優生さんの動画を見て、優生さんが見ることができなかった未来を歩もうとしているくるるさんは優生さんと同じ高校に入る夢を叶えた。合格通知を受け取り、義憲さんに初めてメッセージを送り会うことになった。優生さんの白血病が悪化したのは今のくるるさんと同じ高校入学直前だった。それから亡くなるまで優生さんは笑顔の動画をシェアし続けた。優生さんはスマートフォンに自分にあてたメッセージを残していた。1人の少女が病と闘いながら明るく踊る姿をシェアした128本の動画。死後、周囲の人がシェアした素顔の動画や苦しい闘病生活の動画。病を克服して優しく生きたいと願った少女、今この瞬間も16歳の命はめぐる。

他にもこんな番組で紹介されています…

2024年5月13日放送 5:00 - 6:00 NHK総合
NHKニュース おはよう日本NEWS WEB チェック
小山田優生さんは中学3年生のときに「急性骨髄性白血病」と診断されました。1年半余りにわたって闘病を続けましたが、2020年4月、16歳でこの世を去った。父親の義憲さんは子供の死に意味を見出したいという思いから亡くなって1か月後、生前の優生さんを撮影した動画の投稿を始めた。投稿への賛否の意見、家族からの疑問を紹介。

2024年4月17日放送 1:35 - 2:26 NHK総合
NHKスペシャルシェア 16歳の“いのち”はめぐる
15秒の動画の中で少女が笑いながら踊っている。動画には「#白血病」という言葉が付いていて、彼女は余命宣告を受けている。彼女は毎日のように動画をシェアし、フォロワーが増えていった。そして彼女は余命宣告の9ヶ月後、亡くなった。不思議なことが起こり始めた。この世にいない彼女の動画を別の人が再編集してシェアし始め、フォロワーはさらに伸びていった。NHKが撮影した彼女[…続きを読む]

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