1963年に開通した日本初の高速道路・名神高速道路。かつてない大規模なインフラの整備は地方の成長を促した。「道路網を整備することによって地方と都会の格差を埋める」、かつての日本には、そんな夢を抱いた政治家がいた。戦後最年少の首相として昭和の日本に君臨した男、田中角栄である。角栄は行動経済成長の果実を地方にもたらす「日本列島改造論」を掲げ、経済成長に取り残されていた地方は地下の高騰と地域経済の発展に沸いた。今回は、天才と呼ばれた政治家と彼に夢を託した人々が描いた、やがて哀しき物語。