地上発射型中距離ミサイルシステム「タイフォン」が山口県にある岩国基地で公開された。タイフォンは巡航ミサイル・トマホークも発射可能で、日米共同訓練の中で米軍が展開させた。このシステムは射程1600キロのトマホークであれば岩国基地から中国の一部などにも届く能力がある。アメリカは冷戦末期に旧ソビエトと結んだ条約で地上発射型中距離ミサイルを保有してこなかった一方で、中国は少なくとも1800発以上の中距離ミサイルを保有していると分析されている。このため、米軍は去年、インド太平洋地域で初めてフィリピンに展開した。中国側は反発を強めている。日本でのタイフォンの展開について、先月国から説明を受けた岩国市によると、日米同盟の即応性向上のためわが国に対する武力攻撃の可能性を低下させることができると説明されたという。訓練では実弾射撃を行うことはなく配備を念頭に置いたものではないという。訓練は今月25日まで行われる。