宮崎県のポツンと一軒家を訪れ、主の武男さんに話を聞いた。武男さんは鳥獣保護管理員をしている。歩いて1キロ下ったら県道と集落がある。小学校はそこからさらに4キロ先にある。昭和52年に道が開通する前は田んぼの脇から山道を上り下りしていた。2人姉弟の長男として生まれた武男さんは麓の中学を卒業すると高校に通うために寮生活を送っていたが、高校卒業後は実家に戻り家業の椎茸農家を手伝った。平成になって椎茸をやめ、棚田だった斜面に柚子の木を植えた。収穫のしやすさや管理のしやすさから、横に広がるカラタチと接ぎ木していた。敷地には梅の木もあった。