千葉・市原市にギンナンを生産している農家があった。齋藤尊が案内してくれた。青果店などで流通しているギンナンの多くはこのように農家で生産されているものだという。イチョウの木の下にはすでにいくつかギンナンが落ちていた。それはまるでサクランボのような形。ギンナンには皮膚がかぶれる成分が含まれているので、農作業に手袋は必須だという。私たちが普段よく目にしているギンナンは、皮をむいた中にある堅い殻に包まれていた部分。そこでこんな作業が欠かせない。高圧洗浄機を使い外側の皮を一気にはいでいく。するとギンナン特有の強烈なにおいがあたりに充満。それは蒸れた足や腐敗臭と同じ成分だという。臭ったままでは出荷できないのでしっかり洗浄。臭いを消してさらに機械で4時間乾燥すれば出荷できる状態に。ちなみにこちらで栽培しているギンナンと道端に落ちているものに違いはないという。とはいえ農家では土づくりなど品質を良くすることをしているので、サイズは大きいという。栽培も楽だという。とにかく手間がかからない。それがギンナンの最大の魅力だという。栽培を副業でやっている人も多いという。ギンナンは食べ過ぎると中毒症状が起きることもあるので、特に小さな子どもには食べさせないほうが良いという。奥が深い秋の味覚。この秋はレアな食材に挑戦してみるのもいいかもしれない。