WBCの1次ラウンド全試合で4番を務めた吉田正尚。ここまでの打率は5割、大谷と並ぶチームトップの6打点。地元・福井を取材すると強打者としての原点そして、極限まで高めた肉体改造が見えてきた。国際試合としてはおよそ60年ぶりの天覧試合となったオーストラリア戦で吉田は7回に逆転2ランホームランを放った。ホームランが飛び出したのは午後9時10分。くしくも67年前の天覧試合で長嶋茂雄さんがサヨナラホームランを放ったのとほぼ同時刻だった。吉田選手の地元、福井市の浅水駅ででは吉田選手を応援する横断幕が掲げられている。地元福井県の図書館には特設コーナーも登場。身長173cmと野球選手としては小柄ながら鋭いスイングで豪快なホームランを放つ原点となっているのがメジャー通算762本のホームランを放ったバリー・ボンズ。球場外の海に飛び込むこのスプラッシュヒットに憧れ遠くに飛ばすことを意識するようになった。しかし全身を使う大きなスイング故に腰への負担も大きく、即戦力と期待されたプロ1年目は腰痛に悩まされシーズンの半分を欠場。そんな吉田を救ったのがオリンピック金メダリストの室伏広治さん。手紙を受け取り、その情熱に心を動かされたという室伏さんとの二人三脚でフルスイングしても怪我をしない肉体を手に入れた。2018年から3年連続で全試合に出場。2023年にレッドソックスに移籍すると1年目にはチーム最高打率となる.289をマーク。日本人初となる1イニング2本のホームランを記録した。WBC1次ラウンドでは打率5割、ホームラン2本、6打点と好調を維持している。
