大分県は、伝承者の高齢化や後継者不足が課題となっている無形民俗文化財の継承につなげようと、地域や芸能の垣根を越えて連携する協議会をことし7月に設立した。昨夜はその一環として、570年以上にわたって受け継がれ、国の重要無形民俗文化財に指定されている豊後大野市の「御嶽神楽」を立体的な映像として記録する取り組みが行われた。撮影では、舞台の周りや天井に計9台の小型カメラを設置し、舞い手の動きを余すところなく捉えていった。映像は今後、立体的な映像として編集され、これまでは文字や口頭で受け継がれてきた細かい所作や衣装の動きをさまざまな視点から確認することができるという。今回の映像は今後、神楽の後継者育成に向けた研修会で活用されるほか、県のウェブサイト「おおいた文化財ずかん」でも公開される予定だという。