志摩観光ホテルの階段はおおらかでゆったりとしている。その村野の1%はさり気ない。さらに、階段のは幅を大きくとりつつ、蹴上の高さをおさえることで、上り下りする際のゆとりと安心をもたらしている。2階はかつての食事処があり、現在はカフェ&ワインバーとして使用されている。白壁には日本の伝統的なデザインが施されている。照明はペンダントライトに竹をあしらった和を取り入れたデザイン。村野は和と洋を絶妙に融合させた独特の建築様式で設えた。太く大きな柱や梁は、元々海軍将校倶楽部で使われていた威厳の象徴とも言える。しかし移築建築の際にこれらの素材が無惨にも、野ざらしになっていた。そのため村野は再び役割を与えた。志摩観光ホテルは昭和45年の、日本万国博覧会にあわせて新たに増築を計画。総和44年には客室数200を超える新館に。この時村野は78歳。
住所: 三重県志摩市阿児町神明731
URL: http://www.miyakohotels.ne.jp/shima-classic/
URL: http://www.miyakohotels.ne.jp/shima-classic/