馬の寿命は、25~30歳とされているが、競走馬は、8歳前後で引退する。年間5000頭以上が引退し、その多くが処分されている。引退馬の新たな活躍の場として注目されているホースセラピーは、障害者が行うリハビリの一種で、欧米では盛んに行われている。乗馬の揺れは、体幹やバランス感覚を養い、運動能力の改善に効果があるとされている。馬との触れ合いは、社会性を育み、癒し効果もある。この施設では、元競走馬を含め、11頭の馬がホースセラピーで活躍している。急性脳症の後遺症で、思うように体を動かすことができない中澤さんは、4年前から、ホースセラピーを行っている。乗馬によって、体幹が徐々に鍛えられ、今では、後ろから支えられるだけで、乗れるようになった。