映画大好きの若手俳優・細田佳央太さんは、気になった演技・演出などをノートにメモし勉強中。きょう紹介するのは是枝監督の「幻の光」。完全新作ではないが、カンヌ国際映画祭でも「パルムドール」に輝いた是枝監督のデビュー作で、1995年に交際された作品。その舞台は朝市などでも知られる石川県輪島市。今年1月の地震で被害を受けた輪島市を支援しようと29年の時を経てリバイバル上映されることとなった。主演は江角マキコさん。夫と死別した主人公が息子を連れた再婚。関西から輪島へ移り住み、新たな生活を送る姿が描かれる。映画の注目ポイントは「とっても自然な子供たち」。細田さんは「映画の基礎みたいな撮り方だったなと思う」と話す。映画監督になる前はディレクターとして多くのドキュメンタリー番組を手掛けた是枝さん。その経験を活かし、代表作「怪物」や「万引き家族」では子どもたちのナチュラルな演技を引き出した。29年前のデビュー作でも同じような演出が光っていた。映画に登場する子どもたちは主人公・ゆみ子の息子と再婚相手の娘。幼い2人が姉弟となり親しくなっていく様子が自然体で表現されている。