慶応大学の木須伊織専任講師らのグループは、生まれつき子宮がない女性や、病気で摘出した女性など3人を対象に親族から提供された子宮を移植する臨床研究の計画を、3年前、大学の審査委員会に申請した。この計画について慶応大学病院はきょう、審査委員会で承認されたと発表した。子宮移植について日本医学会は、子宮を提供する女性や移植を受ける女性などへのリスクが明らかでなく、倫理的課題が残されているとして、少数の臨床研究に限って認めるとする報告書を4年前にまとめているが、これまで国内で実施されたケースはない計画では、手術は慶応大学病院で行うことになっていて、今後、実際に手術を行うかどうか、病院で検討するということだ。慶応大学病院は、委員会で承認され、病院で検討を始められる段階に入ったという状況だ。現時点で手術を実施するか、しないかは決まっておらず、今後、検討を進めたいとしている。