現地時間の3日午後4時ごろ、ニューヨークの空軍基地に到着した飛行機から、手錠をかけられた男性がゆっくりとタラップを降りていった。拘束されたベネズエラのマドゥロ大統領だとみられる。この後ヘリコプターに乗せられ、ニューヨークの麻薬取締局に移送された。マドゥロ大統領はアメリカに大量の麻薬を流入させた罪などで起訴されていて、連邦地裁に5日にも出廷する見込みだと複数のメディアが伝えている。フロリダにある自身の邸宅で会見を開いたトランプ大統領は、「第二次大戦以来、誰も見たことのないような攻撃だ。無法者の独裁者、ニコラス・マドゥロを裁きの場に引きずり出すためだ」と軍事作戦の成果を強調した。3日の午前2時ごろ、ベネズエラの首都カラカスの住民は複数の爆発音と低空で飛行する軍用機の轟音を耳にした。ブルームバーグによれば、軍事作戦は3時間足らずで完了した。ベネズエラの防空網を無力化した後、150機あまりの米軍機がなだれこみ、大統領がいる軍事基地に特殊部隊が突入。就寝中だったマドゥロ大統領夫妻を拘束したという。ニューヨーク・タイムズは米軍の攻撃で民間人を含む少なくとも40人が死亡したと報じ、ベネズエラ政府は民間施設も標的になったとし「極めて深刻な軍事的侵略だ」と非難している。
CNNによると、アメリカ軍の攻撃が行われた場所は首都カラカス周辺の空港や基地など7か所。マドゥロ大統領はフエルテ・ティウナ軍事基地で拘束されたという。軍事基地の衛星写真を見ると、攻撃された痕が確認できる。カラカス市内では、アメリカへの抗議集会が開かれていた。ベネズエラ最高裁から“暫定大統領”に就任するよう命じられたロドリゲス副大統領は、国営テレビで「マドゥロ大統領とその妻の即時釈放を要求する。我々の自由への決意は固い」などと演説した。トランプ大統領は会見で「彼は安全な部屋に入ろうとしていたが、たどり着けなかった」などと、マドゥロ大統領を拘束したときの詳細についても明らかにした。ニューヨーク・タイムズによるとCIA(中央情報局)は8月から諜報員を秘密裏に派遣し、政権内の情報提供で居場所を正確に把握していたという。マドゥロ大統領拘束につながる情報提供に対しアメリカ政府が提示した5000万ドル(約80億円)の報奨金が、居場所の特定に有利に働いたという。
アメリカ・ワシントンのホワイトハウス前では3日、ベネズエラへの軍事攻撃に抗議する市民たちのデモが行われていた。一方「マドゥロは支持されておらず、選挙でも選ばれていない」と賛成する声も聞かれた。ベネズエラ攻撃に踏み切ったトランプ大統領の本当の狙いは、何なのか。アメリカ軍は9月以降、ベネズエラエ沖の公海上で麻薬密輸戦に対する海上攻撃を繰り返し、これまでに100人以上が殺害されている。さらにトランプ大統領は先月上旬に「地上作戦を始める」と明言し、カリブ海周辺には世界最大とされる原子力空母「ジェラルド・フォード」を始めとする少なくとも12隻の艦艇と原子力潜水艦が集まっていた。アメリカの艦艇がこれだけ大規模に展開するのは、1962年のキューバ危機以来だという。ベネズエラでは反米左派の独裁政権が続き、トランプ政権はマドゥロ大統領とその妻らが麻薬の密輸に関与していると退陣を求めていた。実は攻撃の数時間前、マドゥロ大統領が最後に会談したのはベネズエラと友好関係にある中国の特使だった。中国外務省は「アメリカに対し国際法と国連憲章の趣旨と原則を順守し、他国の主権と安全を侵害する行為をやめるように促す」との談話を発表した。
ベネズエラの石油埋蔵量は世界トップとされるが、その主な輸出先は中国で総輸出量の約80%を占めている。トランプ政権は先月10日にベネズエラ沖で石油タンカーを拿捕し石油タンカーの港への出入り阻止を命じるなど、圧力を強めていた。トランプ大統領は「アメリカの才能と意欲と技術でベネズエラの石油産業を築き上げたのに、過去の政権下で社会主義政権がそれを奪い取った」などと主張。さらに今後について「我々は世界最大級の米国石油企業を現地に派遣し、石油インフラを修復させ同国に利益をもたらす事業を開始させる」などと述べた。国連安全保障理事会は5日午前に緊急会合を開催する。国連のグテーレス事務総長は、アメリカの攻撃は「危険な前例になる」と指摘し「地域全体に懸念すべき影響を及ぼしかねない」と声明を発表した。ベネズエラと友好関係にあるロシアの外務省は「武力侵略行為を正当化する口実には根拠がない」などと批判している。一方イギリスのスターマー首相は「我々はマドゥロ氏を非合法な大統領とみなしており、政権の終焉について何の涙も流さない」などと述べた。高市総理はSNSに「ベネズエラにおける民主主義の回復及び情勢の安定化に向けた外交努力を進めていく」などと投稿している。
CNNによると、アメリカ軍の攻撃が行われた場所は首都カラカス周辺の空港や基地など7か所。マドゥロ大統領はフエルテ・ティウナ軍事基地で拘束されたという。軍事基地の衛星写真を見ると、攻撃された痕が確認できる。カラカス市内では、アメリカへの抗議集会が開かれていた。ベネズエラ最高裁から“暫定大統領”に就任するよう命じられたロドリゲス副大統領は、国営テレビで「マドゥロ大統領とその妻の即時釈放を要求する。我々の自由への決意は固い」などと演説した。トランプ大統領は会見で「彼は安全な部屋に入ろうとしていたが、たどり着けなかった」などと、マドゥロ大統領を拘束したときの詳細についても明らかにした。ニューヨーク・タイムズによるとCIA(中央情報局)は8月から諜報員を秘密裏に派遣し、政権内の情報提供で居場所を正確に把握していたという。マドゥロ大統領拘束につながる情報提供に対しアメリカ政府が提示した5000万ドル(約80億円)の報奨金が、居場所の特定に有利に働いたという。
アメリカ・ワシントンのホワイトハウス前では3日、ベネズエラへの軍事攻撃に抗議する市民たちのデモが行われていた。一方「マドゥロは支持されておらず、選挙でも選ばれていない」と賛成する声も聞かれた。ベネズエラ攻撃に踏み切ったトランプ大統領の本当の狙いは、何なのか。アメリカ軍は9月以降、ベネズエラエ沖の公海上で麻薬密輸戦に対する海上攻撃を繰り返し、これまでに100人以上が殺害されている。さらにトランプ大統領は先月上旬に「地上作戦を始める」と明言し、カリブ海周辺には世界最大とされる原子力空母「ジェラルド・フォード」を始めとする少なくとも12隻の艦艇と原子力潜水艦が集まっていた。アメリカの艦艇がこれだけ大規模に展開するのは、1962年のキューバ危機以来だという。ベネズエラでは反米左派の独裁政権が続き、トランプ政権はマドゥロ大統領とその妻らが麻薬の密輸に関与していると退陣を求めていた。実は攻撃の数時間前、マドゥロ大統領が最後に会談したのはベネズエラと友好関係にある中国の特使だった。中国外務省は「アメリカに対し国際法と国連憲章の趣旨と原則を順守し、他国の主権と安全を侵害する行為をやめるように促す」との談話を発表した。
ベネズエラの石油埋蔵量は世界トップとされるが、その主な輸出先は中国で総輸出量の約80%を占めている。トランプ政権は先月10日にベネズエラ沖で石油タンカーを拿捕し石油タンカーの港への出入り阻止を命じるなど、圧力を強めていた。トランプ大統領は「アメリカの才能と意欲と技術でベネズエラの石油産業を築き上げたのに、過去の政権下で社会主義政権がそれを奪い取った」などと主張。さらに今後について「我々は世界最大級の米国石油企業を現地に派遣し、石油インフラを修復させ同国に利益をもたらす事業を開始させる」などと述べた。国連安全保障理事会は5日午前に緊急会合を開催する。国連のグテーレス事務総長は、アメリカの攻撃は「危険な前例になる」と指摘し「地域全体に懸念すべき影響を及ぼしかねない」と声明を発表した。ベネズエラと友好関係にあるロシアの外務省は「武力侵略行為を正当化する口実には根拠がない」などと批判している。一方イギリスのスターマー首相は「我々はマドゥロ氏を非合法な大統領とみなしており、政権の終焉について何の涙も流さない」などと述べた。高市総理はSNSに「ベネズエラにおける民主主義の回復及び情勢の安定化に向けた外交努力を進めていく」などと投稿している。
