パイロットの訓練施設にはフライトシミュレーターが並んでいる。ここでパイロットは脳のクセ対策の訓練を積んでいるという。訓練を受けるのは副操縦士の井上大地さん。このシミュレーターでは通常は起こらないトラブルや悪天候などあらゆる状況を想定して訓練できる。気流が異常に乱れて姿勢が傾いてしまったケースが発生したが、副操縦士の井上さんは焦ることなく機体を立て直し無事着陸させた。機体が傾き始めて1.5秒経ってから井上さんは声を出した。この何も行動しない1.5秒に脳のクセ対策がある。緊急事態が起こると扁桃体が反応しシステム1が反応し暴走状態に、その時間は1.5秒といわれる。ここですぐに何かをしてしまうとミスにつながるためあえて何もしない。すると扁桃体の警報が弱まりシステム1が弱まってシステム2が稼働し始める。すぐに行動しないことで脳内のバランスが改善されると考えられている。機長の福本健さんは、慌てている1.5秒間は極力正しい状況認識に務めるために費やして、拙速に行動しないよう努めていると話した。
