ローマ字のつづり方、なぜ見直しが行われたのか?改定を行った文化審議会国語分科会会長森山卓郎さんは「いま広く使われているローマ字の実態に合わせる」「日本語の音に合わせ、適切に表記できるように」などコメント。「ち」の場合、ヘボン式の「chi」はちとすぐに読めるが訓令式の「ti」はティとも読めるように思ってしまう。ヘボン式のローマ字はヘボン博士が1867年に出した初版の辞典などで使われたものと言われている。そして、明治に入って日本人によって考案されたのが訓令式のもとになった表記方法。71年前に政府は訓令式で表記するよう内閣告示で示したが、GHQが駅名など「ヘボン式」で表記を使用していたほか、パスポートの氏名がヘボン式で表記されるなど現在まで2つのつづり方が混在する形となっていたという。森山さんは「これまでも問題意識はあったが、それぞれに良さがあり中々決めることができずようやく見直しに。多くの人が使いやすいように見直し、日本語を世界に発信する際にも有効」などコメント。