インターネットで表示される広告について。成人向けの性的なネット広告が子どもがインターネットを見ているときにも突然出てくるとして親から対策を求める声が広がっている。去年9月からオンラインでの署名活動も始まっている。署名活動を始めたのは香川県に住む3人の子どもを育てる母親。正しくフィルタリングを設定すればある程度防ぐことができる。専門家によるとスマホのアプリ経由でブラウザーを開いたとき、ゲームのアプリ内広告など環境によってはフィルタリングをすり抜けることもある。文部科学省が全国の自治体に行ったアンケート調査では小中学生に1人1台ずつ配られているパソコンやタブレットの端末で性的な広告を含む不適切な広告が表示されたという相談があるかどうかを尋ねた。「ときどきあった」「頻繁にあった」という自治体は6.4%、「全くない」71.3%という結果になった。マーケティングや消費者問題に詳しい関東学院大学・天野恵美子教授は「背景にネット広告の仕組みの複雑さがある。規制は難しい。性的なネット広告が未成年の成長に悪影響を及ぼすという研究やデータの蓄積がたばこのように進んでいない」としている。米国や英国など海外では業界団体自らが子どもに悪影響のありそうな広告が出ていないかモニタリングや自主規制を行っているところが多い。ネット教育アナリスト・尾花紀子さんは「ソフトと教育両面での対策を進めることが大切」としている。対策としてスマホやパソコンで子ども用アカウントの設定、フィルタリングを導入、大人が画面の見えるところで利用させる、親子でリテラシー教育を紹介した。