兵庫県の斎藤元彦は去年3月、元県民局長からパワハラなどの7つの疑惑で告発された。県議会は調査のために百条委員会を設置。斎藤知事が去年11月の選挙で再選したあとも調査を続けている。元県民局長が作成した告発文書では、斎藤知事による業務時間外のチャットでの指示などがパワハラの具体例として挙げられていた。これまでに非公開で行われた証人尋問で、幹部職員は「深夜11時、12時に知事からチャットが来るので気が休まることはない」と証言している。更に一昨年4月から去年3月までの1年間で、幹部職員らに対し、知事が送信者または受信者となっている投稿は全部で4885件あり、このうち半数近くの2165件の投稿が、深夜・休日などの業務時間外に送られていたことも明らかになった。また告発文書には、斎藤知事が出張先で出入り口の20mほど手前で公用車から降ろされた際に、職員らを叱責したとの指摘もあった。幹部職員は百条委員会で「非常に強い口調で頭が真っ白になった」などと証言している。これに対し斎藤知事は、業務上、必要な指導との認識を示した。関係者によると、百条委員会はこれまでの証人尋問やアンケート調査の結果を踏まえて、こうした業務時間外のチャットや、20mほど手前で車を降ろされた際の叱責などの行為を、パワハラと認定する方向で最終調整している。調査報告書は2月に始まる県議会の本会議で提出される見込み。