三井住友FGの中島達社長は「『世界をつなぐ日本発のトラステッド・パートナー』というビジョンをつくり、これに向かってやっていく」などと力強く語った。目標実現に向けた戦略の1つが、個人向け総合金融サービス「Olive」。「金利ある世界」が到来し預金の獲得競争が激しくなる中、顧客の拡大と収益力の強化の土台として活用するという。中島社長は「1200万口座まで取れたらいいねと始めたが、次の中期経営計画の最終年度には1500万まで増やせるだろう」などと語った。Oliveブランドは店舗でも展開し、去年12月に東京・新宿にオープンした「Olive LOUNGE」の中にはスターバックスやワークスペースもあり、日常生活に溶け込む銀行を目指している。さらにグループ内の銀行や信託銀行、証券会社が一体となり「SMBCウェルス」という統一ブランドを掲げ、富裕層向けビジネスを強化する。中島社長は「ROTEの指標で15%を目指し、その真ん中ぐらいまで3年間で行ければいいと思っている」などと語った。ROEと比べより実質的な稼ぐ力を示すROTEを、欧米の大手行と並ぶ水準を目指すという。さらに右肩上がりの成長を続け、2025年度は1兆5000億円を見込む純利益については2028年度までに2兆円の大台が視野に入るという。一方でリスクとして行方を注視しているのが、緊張の続くイラン情勢。中島社長は「戦争が長引くと相当なインフレになる可能性があり、金融機関への影響も相当大きいものになる」などと語った。さらに金融危機に発展するおそれが一部で指摘されている「プライベートクレジット」をめぐっては、「資本蓄積も銀行セクターはしており非常に規制も厳しくなっているので、銀行セクターの健全性ははるかに良くなっている。リーマン・ショックの時のような大きなショックになる可能性は、そんなに大きくないのではないか」などと語った。
