2009年の乗鞍岳クマ襲撃事件。襲撃現場に駆けつけた宿泊施設のオーナーは、クマの注意を引きつけるため、従業員とともに石を鳴らして大声で叫び続けた。2人はクマを引きつけることに成功し、隙をついて、友人2人が襲われた人を救出。一命はとりとめた。クマを引きつけたオーナーと従業員は走って逃げようとしたが、従業員が転倒し、そこにクマが襲いかかった。従業員は顔に大怪我を負った。オーナーを標的にしたクマは、目が赤く充血するほど興奮していたという。オーナーは、宿泊施設まで走り出した。ツキノワグマの最高時速は約40キロ。宿泊施設の目の前で、オーナーはクマに襲われた。襲われた場所の向かいには、バスターミナルがあり、その責任者が救急車を呼んだ。到着まで40分以上かかる。オーナーの息子がクマを蹴ると、クマは息子を標的に。襲われそうになったところを、環境パトロール員が車で防いだ。オーナーは、九死に一生を得た。顔を執拗に攻撃された従業員は、頸動脈を守るために腕で防御していた。オーナーも襲われたとき、腕で顔を隠していた。2人とも致命傷を負うことなく生還できた。クマによる損傷部位の割合は、頭が44%と最も多い。今回の被害者も顔を中心に頭部を狙われた。クマに遭遇したときは、うつ伏せになり両腕で頭部や首筋を守ることが重要だ。ツキノワグマは、鋼鉄製のものも簡単に曲げられるほどのパワーがあり、人間が素手で応戦することはできないという。急所を守るのが重要だという。
バスターミナルは、登山客が集まり、パニック状態になっていた。ターミナルの責任者は、まだ外にいる人が中に入れるようにシャッターはせず、机や椅子で入口にバリケードを作った。クマは、車から、近くにいたパトロール員に標的を変えた。詰め所に逃げ込んだパトロール員を追って、クマも中に。パトロール員は窓から逃げ出したが、そのとき足を骨折した。別のパトロール員が車で詰め所の入口を封鎖し、クマを閉じ込めた。逃げ遅れた人々も焦らずに避難することができた。クマは、詰め所の窓を突き破って飛び出してきた。車や建物の中に逃げるほうが安全だが、クマがガラスを突き破ったり、ドアを開けたりする可能性があるため、人間の姿が見えないところに隠れたほうがいいという。去年、アメリカ・テネシー州では、車内からゴミ箱を漁るクマを撮影していたところ、クマが車に近づいてきて、ドアを簡単に開けた。撮影者はとっさにドアを閉めて無事だった。
クマは、詰め所の窓を突き破り、バスターミナルの建物へ。ターミナルの責任者は入口のバリケードを押さえたが、クマはバリケードを破壊。建物には、約200人が避難していた。スタッフらはシャッターを閉めようとしたが、閉まる前にクマが中に入ってきた。建物内はパニック状態に。クマは、まずバスの車掌を襲い、助けに入った人に標的を変え、次々と人を襲った。責任者は、クマの鼻めがけて消火器を噴射し、奥の土産売り場に追い込もうとした。クマを追い込んだところで、土産売り場と廊下を仕切るシャッターを下ろし、最初の襲撃から約40分で、クマを閉じ込めることに成功した。ツキノワグマは、嗅覚が鋭く、敏感で、消火剤の匂いや粉末は強い刺激になったとみられる。白いガスや噴射音にひるんだことで、撃退につながったと考えられる。本来は、クマ撃退スプレーを使うことが重要だという。この襲撃事件では、負傷者は10人、死者は0人だった。岐阜大学の浅野准教授は、今回のクマは緑色の下痢便をしていたことがわかっていて、極度の興奮状態だったと考えられるなどとした。黒岩岳で人と接触したクマは、驚いて斜面を駆け下り、バスと衝突した。その場から逃げ出すも、逃げた先に登山客がいて、完全なパニックになり人々を襲撃したという。襲われている人を救出しようと、クマに刺激を与え続けたことで、興奮状態が継続し、多数の被害者につながったという。浅野准教授は、救出しようとした行為がクマの興奮につながったかもしれないが、その行為がなければ確実に死者が出ていたケースだった、勇気のある正しい行動だったなどと話した。現在、乗鞍岳は、行政と連携し、クマの目撃情報を詳細に掲示したり、パトロール員が巡回したりするなど、対策を強化している。事故から16年、クマの被害は1件も起きていない。
バスターミナルは、登山客が集まり、パニック状態になっていた。ターミナルの責任者は、まだ外にいる人が中に入れるようにシャッターはせず、机や椅子で入口にバリケードを作った。クマは、車から、近くにいたパトロール員に標的を変えた。詰め所に逃げ込んだパトロール員を追って、クマも中に。パトロール員は窓から逃げ出したが、そのとき足を骨折した。別のパトロール員が車で詰め所の入口を封鎖し、クマを閉じ込めた。逃げ遅れた人々も焦らずに避難することができた。クマは、詰め所の窓を突き破って飛び出してきた。車や建物の中に逃げるほうが安全だが、クマがガラスを突き破ったり、ドアを開けたりする可能性があるため、人間の姿が見えないところに隠れたほうがいいという。去年、アメリカ・テネシー州では、車内からゴミ箱を漁るクマを撮影していたところ、クマが車に近づいてきて、ドアを簡単に開けた。撮影者はとっさにドアを閉めて無事だった。
クマは、詰め所の窓を突き破り、バスターミナルの建物へ。ターミナルの責任者は入口のバリケードを押さえたが、クマはバリケードを破壊。建物には、約200人が避難していた。スタッフらはシャッターを閉めようとしたが、閉まる前にクマが中に入ってきた。建物内はパニック状態に。クマは、まずバスの車掌を襲い、助けに入った人に標的を変え、次々と人を襲った。責任者は、クマの鼻めがけて消火器を噴射し、奥の土産売り場に追い込もうとした。クマを追い込んだところで、土産売り場と廊下を仕切るシャッターを下ろし、最初の襲撃から約40分で、クマを閉じ込めることに成功した。ツキノワグマは、嗅覚が鋭く、敏感で、消火剤の匂いや粉末は強い刺激になったとみられる。白いガスや噴射音にひるんだことで、撃退につながったと考えられる。本来は、クマ撃退スプレーを使うことが重要だという。この襲撃事件では、負傷者は10人、死者は0人だった。岐阜大学の浅野准教授は、今回のクマは緑色の下痢便をしていたことがわかっていて、極度の興奮状態だったと考えられるなどとした。黒岩岳で人と接触したクマは、驚いて斜面を駆け下り、バスと衝突した。その場から逃げ出すも、逃げた先に登山客がいて、完全なパニックになり人々を襲撃したという。襲われている人を救出しようと、クマに刺激を与え続けたことで、興奮状態が継続し、多数の被害者につながったという。浅野准教授は、救出しようとした行為がクマの興奮につながったかもしれないが、その行為がなければ確実に死者が出ていたケースだった、勇気のある正しい行動だったなどと話した。現在、乗鞍岳は、行政と連携し、クマの目撃情報を詳細に掲示したり、パトロール員が巡回したりするなど、対策を強化している。事故から16年、クマの被害は1件も起きていない。
住所: 広島県廿日市市吉和1107-328
URL: http://ha3.seikyou.ne.jp/home/kmaita/
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