物価の高騰が子育て世帯にも影響を与える中で、東京・葛飾区は、区立中学校の修学旅行の費用を来年度から無償化する方針を決めた。葛飾区立の中学校は3年生が2泊3日で、主に京都や奈良へ旅行していて、生徒1人当たり交通費や宿泊費などでおよそ7万円かかっている。ところが、物価の高騰やインバウンド需要の増加などを背景にこうした費用が上がっていて、区では来年度は生徒1人当たり8万円程度と想定している。このため子育て世帯の負担を軽減させる必要があるとして、無償化する方針を決めたという。修学旅行の実態調査や研究を行う日本修学旅行協会によると、物価の高騰や外国人旅行客の増加、貸し切りバスの運転手などの人手不足の影響もあり従来どおりの旅行が難しくなったという声が相次いで寄せられているという。