茨城県にある東海第二原子力発電所で建設中の防潮堤に不備が見つかった問題で原子力規制庁は追加工事の方針を示した日本原子力発電に対し検討すべき影響や評価があるなどとして改めて詳細な設計を示すよう求めた。東海第二原発は日本原電が再稼働を目指して安全対策工事を進めているが建設中の防潮堤の基礎部分で鉄筋が変形していたほかコンクリートが均一に充填されていなかったなど工事の不備が去年、相次いで明らかになり原子力規制庁から建て直しを含む抜本的な設計の見直しを指摘されていた。日本原電はきょうの審査会合で追加工事の方針を示し不備が見つかった基礎部分は残したまま鋼鉄の板や鉄骨で補強するほか周辺の地盤改良を行うなどと説明した。これに対し原子力規制庁の担当者からは基礎部分を残した場合の評価を示してほしいとか地盤改良を行う際の周辺設備への影響を検討すべきだといった指摘が相次いだ。そのうえで現時点では工事の実現性の見通しが立っていないとして日本原電に改めて詳細な設計を示すよう求めた。