生理を迎える年齢は、近年、早まっているとされていて、小学生のころから生理痛に悩んでいる人も少なくない。こうした中、SNS上で医師である稲葉可奈子によるある投稿が話題となっている。都内の産婦人科医が診察に訪れた小学生から「小学生の生理痛で婦人科を受診しようとしたら、小学生は診られないと断られた」という別の婦人科で経験したことを聞き、SNSに投稿したという。これに対して、同じようなケースがあるなどの声が相次ぎ、リポストは600件を超えた。同じように、婦人科で受診できなかったという娘を持つ女性もいる。娘が小学5年生のとき、強い生理痛でしばしば学校を休むこともあり、近くの婦人科に問い合わせましたが、小児科に行ってほしいと言われた。その後、中学生になって婦人科で受診できたため、薬を処方されたことで、痛みはなくなった。初めて生理を迎える年齢は、早まっている。医薬品などを販売するメーカーが行ったアンケートでは、生理のある小学生は6年生で75%だった。医師によると、小学生の場合、子宮がまだ未熟で小さく、痛みを感じやすいとされている。ただ、生理痛で受診が必要と考えても、婦人科や小児科など、どこで診察を受ければいいのか、学会などによる明確な指針はないため、保護者自身が選ぶ必要がある。また、対応のしかたについても、それぞれの医師に委ねられている。日本小児内分泌学会の理事によると、婦人科でも子どもの診療に慣れていない医師は、リスクを考慮して断るケースもあるのではないかとしている。日本産婦人科医会のホームページによると、診療にあたっては、問診や超音波検査などをしたうえで、保護者の意見を聞きながら治療方法を検討するという。産婦人科医・宋美元医師は「最近になって小学生を診る婦人科がやっと増えてきた、薬の種類の増加や治療法のアップデートなどが見られることから、生理が来たらどなたでも婦人科に来てもらって大丈夫ではないか、婦人科でハードルが高い場合は小児科で痛み止めをもらうだけでもだいぶ違う。我慢せず受診してほしい」と私見を述べた。
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