衆議院選挙の投開票まであと4日。きょうは各党が掲げる“最低賃金引き上げ”について経済部企業取材キャップ・渡邊翔が解説。今年の最低賃金の全国平均は1055円。今回の選挙では最低賃金を1500円まで引き上げると公約にうたう政党が多い。各党で実現するとしている時期に違い。立憲民主党は公約では最低1500円以上とし時期の記載はないが段階的に引き上げるとしている。自民党は引き上げを加速すると記載はしているが具体的な時期や額の記載はなく、石破首相が所信表明演説で「2020年代に全国平均1500円を目指す」としている。公明党は5年以内に全国平均1500円達成が目標。社民党、れいわ新選組、共産党は全国一律で“1500円または1500円以上にすみやかに”、国民民主党は“全国どこでも早期に1150円以上”、日本維新の会と参政党は“段階的に”という立場だが記載なし。経済団体トップの間でも反応が割れている。経団連は「達成は不可能、混乱を招くだけ」、日本商工会議所は「地方創生と矛盾する」、一方、経済同友会は「払えない企業は駄目だ」という考え方。最低賃金と同じくらい重要なのは企業が業績を伸ばしていける産業政策、賃上げできる環境の整備。各党の公約を見る際に賃上げ施策、社会保障制度改革など具体策が伴っているかも重要。
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