先月末には1ドル=145円台まで進んだ進んだ円安が7月に入ると一転して円を買い戻す動きが出た。急速に円高が進んだ背景には、日米の物価の動きがある。アメリカの消費者物価指数はインフレ低下傾向がはっきりしたことでFRBは利上げのペースを落とすのではないかという見方が出ている。一方、日本はインフレが続いており日米の金利差が拡大しないとの見方が出て円が買われた。また日銀が大規模な金融緩和を修正するのではないかという観測が高まったことも背景にある。植田総裁はアメリカの物価について「まだ粘着的であるコアのインフレ率がどう推移しFRBがどう対応するかが大きい」と発言している。