植田和男日銀総裁は「内外の経済や金融市場をめぐる不確実性が高い中、今後の情勢変化に応じて円滑な長期金利形成が行われるよう、長短金利操作の柔軟性を高めると判断した」などと話した。日銀は今日までの会合で現在行っている長短金利操作について事実上「1%」の上限としてきたが、今後は「1%をめど」に見直すことを決定した。1%を一定程度超えることも容認し、金融政策の運用をより柔軟化するという。日銀が長期金利の上限を見直すのは今年7月以来で、植田総裁は「長期金利の上限を厳格に抑えることは強力な反面副作用も大きいと判断した」と強調した。また今年度の物価上昇率の見通しについては前回7月の2.5%から2.8%に、来年度も1.9%から2.8%に上方修正するという。