円相場について。米国の大手投資銀行・モルガンスタンレーで、アジア地域のトップを務めるゴクール・ラロイア氏が先週、NHKのインタビューに応じた。「日本のインフレ環境を考慮すると日銀は今後、利上げに踏み切るだろう。今後12〜18か月で円相場が反転し、対ドルで円高が始まるとみている」と述べ、米国の利下げと日銀の追加利上げをきっかけに、円高基調に転じるという見通しを示した。一方、一時4万円台に乗せた日経平均株価が、今は3万8000円台で足踏みしていることについて、ラロイア氏は「劇的に変化している日本企業への関心は高い。この先も非常に魅力的な上昇局面が来るだろう」と述べた。日米の金利差が縮小すれば円高になるという見立てで、日本への高い関心は続いているとみられる。