投資歴20年の男性の1週間での損失額は約1000万円。今日の株式市場は、売りが売りを呼ぶパニック状態となった。午前は1600円程度の下落で取り引きを終えたが、午後には結局、下げ幅は4451円。終値は3万1458円をつけ、今年一番の安値となった。1987年に起きたブラックマンデーの翌日を上回る、過去最大の下落幅を記録した。今年、新NISAが始まり、先月には史上最高値の4万2224円をつけた日経平均。それから約3週間で1万円以上値を下げた。なぜパニック売りとなったのか、背景にあるのは2つの予想外だった。1つ目は突如広がった米国の景気後退の懸念。先週末の雇用に関する統計が予想よりも悪かったことで、市場が疑心暗鬼に陥った。もう1つが想定以上の円高。円相場は午後に一時1ドル=141円台をつける場面も。僅かひと月前には160円台だった円相場は、為替介入や日銀の追加利上げを経て20円近く円高に、株価に逆風となった。先ほど、新NISAの旗振り役の鈴木俊一金融相がコメントした。ただ、アジア市場、ヨーロッパ市場でも株価は急落し、世界同時株安の様相。動揺はいつ止まるのか。