物価高のなか年末年始の食材に欠かせない昆布にも値上げの波。先月の昆布100gあたりの全国の小売平均価格は約967円、去年に比べ約1.2倍になっている。背景に昆布の記録的な不漁がある。全国の昆布の生産量の9割を占める北海道では去年の生産量が1万トンを下回り統計史上最低となった。北海道大学・四ツ倉典滋教授は「海水温の上昇、ウニ・アワビといった動物による食害、磯焼けという海の砂漠化に例えられるような状況が少しずつ広がっている」などと指摘した。こうしたなか海水温が高くても育つ昆布の研究が進められているという。お正月の風物詩のお守りや絵馬・おみくじにも値上げの波。高円寺氷川神社・気象神社では職人の人件費や糸・布・木材の高騰により今月からお守りを200円値上げ、高幡不動尊金剛寺では重要文化財を維持するための空調の電気代高騰などによりおみくじを100円から200円に値上げ。また門松作り53年目の松美造園建設工業でも資材価格に高騰により去年より1割ほどの値上げを余儀なくされている。大手スーパーやホームセンターでも門松が値上げされている。
