「熱が出たとき体温が上がっているのに『寒い』と感じるのは そのとき脳は平熱が39℃だと思っているけど実際は37℃とか38℃だから」について、早稲田大学の永島教授が解説。風邪の原因になるのは、物に付着したり空気中を飛んでいたりするウイルス。これが体内に入り込むと、ウイルスから体を守る免疫細胞が反応し、脳にある体温調節の司令塔・視床下部にウイルスの侵入を伝える。人間の体温は視床下部が決める設定温度に従って上下する。通常は36~37℃を平熱とするが、ウイルスが体に入ると熱に弱いウイルスを退治するため視床下部は設定温度を2~3℃引き上げて39℃に設定する。しかし、実際に体温が39℃に上がるまでには時間がかかり、脳が設定する温度は39℃なのに実際の体温はそれ以下である時間が発生する。この温度差が「寒さ」の正体。