2005年に発売された「TENGA」は世界73の国・地域に展開している。カップルで使用できるグッズ、水原希子が開発した女性向けのセルフケアアイテムなどもある。手塚俊一氏はCFO、社長補佐を務める傍ら、試作品テストを社員の誰よりもこなすことから、「TENGAソムリエ」と評される。一晩で28個のTENGAを試用したことがあり、終わった時には空が白んでいたという。テスト中にフィニッシュすると次の試作品テストに支障をきたすため、フィニッシュしないようコントロールできるようになったという。なお、AVを観賞しながらのテストは評価にバラツキが生じかねないと、暗闇の中で行っている。準備段階で黒ギャル系のAVを観て、テストに臨むという。
手塚氏が入社した当時、社員は20人ほどしかいなかった。7つの試作品テストを担当することになってレポートにまとめたところ、各製品のささやかな違いを言い当て、使用感を具体的な言葉、数値で表現していたと、一目置かれるようになった。安定した評価を下すべく、手塚氏は心身ともに鍛えている。TENGAに入る前は会計事務所に勤務し、会社の決算の正誤、嘘はないか調査していたという。監査法人には出張がつきもので、出張先について先輩と話していた時、TENGAを勧められた。手塚氏は27歳まで童貞だったといい、コンビニで流れるラブソングを聴くと、いたたまれない気持ちになったという。TENGAを初めて使った時に衝撃を受け、面接を受けると合格。