きょうの為替相場の見通しについて、明治安田アセットマネジメントの伊藤弘康が解説。ドル円の予想レンジは143.50円~145.50円。今週はアメリカの相互関税上乗せ部分の延長期限が9日となっており、日米交渉が早期にまとまる気配はなく、関税政策のニュースフロウに神経質に反応する展開が予想される。ただし米国では一旦早期の利下げ期待は後退しており、短期的にはややドル優勢の展開と見ている。きょうの注目ポイントは「アメリカの雇用情勢とユーロ円」。先週発表された米国の雇用統計は一見良い内容だったが、労働市場緩和の内容も散見された。またWARN(労働者調整再訓練通知)は企業が大規模な解雇などを行なう際の事前通知の人数を表しているが、足元で大きく増加している(Bloombergより明治安田アセットマネジメント作成)。こうしたことからアメリカの雇用は着実に減速していると考えている。FRBの金融政策への影響については、労働市場の緩和とともにFRBは再度ハト派化に傾いていく。資金のシフトについて、今後はドルの強弱のみならずユーロへの資金フローが継続するか否かもドル円のポイントになる。ユーロと円の関係については、今後はユーロドルもやや上値が重くなる展開を予想。投資家は円の相対ポジションを引き上げる可能性があり、ドル円も徐々にレンジを切り下げ年後半には135円程度の展開を予想している。
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URL: http://www.myam.co.jp/
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