袴田巌さんのケースなど再審(裁判のやり直し)の手続きに長期間かかることが課題となる中、最高裁判所が今月、裁判官を集めて実務上の課題を議論することが分かった。再審請求の手続きを経験した裁判官も参加する見通しで、最高裁が再審をめぐり議論の場を設けるのは初めてとみられる。再審(裁判のやり直し)を巡っては去年無罪が確定した袴田巌さんが最初に再審を求めてから始まるまで40年余りかかるなど手続きの長期化が課題となっている。こうした中、最高裁判所は現役の裁判官を募って再審の審理をめぐる課題について今月18日に議論することを決めた。刑事裁判に携わるおよそ40人が集まり再審請求の手続きを経験した裁判官も参加する見通し。袴田さんの審理など個別の事件には踏み込まず、広く運用上の課題や改善点などについて議論するということだ。議論の結果は全国の裁判官に共有される予定。最高裁が再審をめぐり議論の場を設けるのは初めてとみられる。