各地で高齢ドライバーによる交通事故が相次ぐ中、安全運転のため免許更新の際に行われている高齢者講習に密着。駐車場に止まっている車のドライブレコーダーの映像を紹介。動きだしたと思ったら、段差などを乗り越えながら一直線に進み、柱に衝突しようやく止まった。運転していたのは高齢者で、アクセルとブレーキを踏み間違えていた。駐車場から出てきた別の車は、電柱にぶつかりそうになるのを回避したあと反対車線に飛び出し、柵にぶつかってしまった。免許返納について、高齢の親がいる世代の人たちは「父も80歳過ぎまで運転していたんですけど、親戚みんなからもういい加減やめなさいって言われて返納しました」「車を取り上げちゃって、あったら乗るからって言って、勝手に車を処分させてもらいました」と述べた。しかし「返納して」と簡単に言えない事情もあり、住んでいる環境によっては移動手段の確保が難しい問題が。70歳以上の高齢者が免許更新の際に必ず受けなければならないのが「高齢者講習」。千葉・木更津市にある自動車教習所を取材。70歳〜74歳は座学や実車指導などの高齢者講習を受ければ免許の更新が可能だが、一定の違反歴がない75歳以上は「認知機能検査」を受けないと更新できない。検査の様子を紹介。記憶力のテストや日付や時間を答えるテストを受けた後、指導員が運転の仕方をチェック。買い物やボランティア活動などで日頃から車を使っているという80歳の女性は、丁寧な運転を心掛けているが、いつもの癖なのか、つい片手運転をしてしまう。そして、一時停止の標識を見落としてしまうミスも。その後の運転はほとんど問題なし。ミスをしたところの指導をしっかり受け、講習は無事に終了。女性は免許の更新ができるようになった。逆走してしまった74歳の女性、信号の見落としをした81歳の男性の受講の様子を紹介。この講習の大きな役割は、自分の運転を見直すこと。81歳の男性は「そろそろ辞め時かなと思っているから、いいきっかけに事故を起こさないように注意して」と述べた。