ことしも各地で大雨による被害が相次いだ。こうした中、群馬県伊勢崎市では住民みずから新しい防災マップを作り、地域で災害に備える動きが広がっている。伊勢崎市の住民がまとめた地域独自の防災マップは大雨のとき雨水が流れる方向が青色の矢印で示され水がたまり冠水しやすい場所も強調されている。ブロック塀など地震で崩れやすい場所や災害時に逃げる方向も緑の矢印で分かりやすく記されている。マップ作りを進めているのは伊勢崎市に住む防災士の満島裕直さんがこの活動に取り組む原点となったのが10年前に起きた広島市の土砂災害。未明から明け方にかけての集中豪雨で発生した土石流などで77人が亡くなった。当時、仕事で広島市に住んでいた満島も知人と友人、3人を亡くした。このマップの特徴は住民たちがみずから自分たちの街を調べ作り上げていったということ。伊勢崎市中心部の曲輪町で現地調査が行われた。町内会の人たちと地区を一緒に回って雨水がたまって危険になる場所や川があふれやすい場所をチェックする。また崖崩れが起きそうな場所なども記録していく。集めた情報を意見交換しながらまとめて作り上げる防災マップは過去に豪雨で冠水した地域など住んでいる人の視点で捉えた知りたい情報が盛り込まれている。
実際に住民たちで見つけた危険な箇所の改善につながった地区も出てきた。およそ700世帯が住む末広町区では大雨で増水した際、水路に誤って転落しないように市にポールの設置を要望し実現された。また広島の豪雨災害の被災地で見えた避難所が少ないという課題から行政を通さず町内会が独自で協定を結び新たな一時避難所も確保した。新たな避難所は地区にある宴会場。住民の命を守るためこうした場所も防災マップに盛り込んでいる。地域の力を合わせて災害に備える。満島さんは伊勢崎市の防災士のネットワークなども活用してこうした取り組みを市内の全域に広げたいと考えている。住民自身が活用できてこそ意義のある防災マップだなというふうに感じた。満島さんたちの防災マップには井戸があって生活用水を提供してくれる住宅がどこなのか、そういった情報も盛り込まれているという。そして地区ごとに避難訓練も行うことにしている。大雨のシーズンは来年もまたやって来る、被害をもたらすような雨がどこで降ってもおかしくない状況が続いているからこそ地域の災害のリスクを今のうちにみんなで確認しておくことが命を守ることにつながる。
実際に住民たちで見つけた危険な箇所の改善につながった地区も出てきた。およそ700世帯が住む末広町区では大雨で増水した際、水路に誤って転落しないように市にポールの設置を要望し実現された。また広島の豪雨災害の被災地で見えた避難所が少ないという課題から行政を通さず町内会が独自で協定を結び新たな一時避難所も確保した。新たな避難所は地区にある宴会場。住民の命を守るためこうした場所も防災マップに盛り込んでいる。地域の力を合わせて災害に備える。満島さんは伊勢崎市の防災士のネットワークなども活用してこうした取り組みを市内の全域に広げたいと考えている。住民自身が活用できてこそ意義のある防災マップだなというふうに感じた。満島さんたちの防災マップには井戸があって生活用水を提供してくれる住宅がどこなのか、そういった情報も盛り込まれているという。そして地区ごとに避難訓練も行うことにしている。大雨のシーズンは来年もまたやって来る、被害をもたらすような雨がどこで降ってもおかしくない状況が続いているからこそ地域の災害のリスクを今のうちにみんなで確認しておくことが命を守ることにつながる。