今回のオリンピックでは無観客で開催された前回の東京大会のレガシーが受け継がれている。選手たちを応援しようという子どもたちの思いが3年のときを経て、東京からパリへと届けられ、花開こうとしている。パリ近郊にある日本人学校。中庭に並んでいるのはたくさんの朝顔の鉢。3年前、東京オリンピックの会場に飾られた朝顔の種を譲り受け、子どもたちが大切に育ててきた。無観客という異例の形で開催された東京大会。観客の代わりに選手を迎えたのが子どもたちが育てた朝顔の花だった。全国各地の小学校や特別支援学校が組織委員会の呼びかけに応じて栽培。およそ3万3000鉢が応援のメッセージと共に会場を彩った。当時小学5年生で朝顔を育てた眞名子芽生さんが大切にしているのが組織委員会から届いた感謝状。東京のレガシーとしてパリでも花を咲かせたい。日本人学校には東京大会のあと朝顔の種100粒が贈られ、それをおよそ300鉢まで増やしてきた。鉢には、子どもたちが選手へのメッセージを添える。およそ180人の子どもたちの思いと共に学校近くの競技会場の沿道に飾られる。